たまがわ会議, グローバルキャリア講座

難民の人権を守る~企業による国際CSR活動

July 17, 2015

たまがわ会議の2日目、午前と午後それぞれにゲストスピーカーを招いて“バラザ”が行われました。
この日2回目のバラザのゲストスピーカーは、株式会社ファーストリテイリング・ユニクロミーナ町田店店長の吉田邦明さん。グローバル企業として奉仕活動に力を入れているユニクロが展開する、難民に服を届ける活動「届けよう、服の力」プロジェクトについてお話していただきました。

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講座のテーマは「貧困」「環境」「国際協力」の3つです。生徒たちは自分たちの身近にあり、一度は着たことのあるユニクロの服が題材ということでイメージもつかみやすく、その活動がどのようなものなのか興味津々。

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吉田さんは、ユニクロは“服の全てに関わる会社”として、「服をとおして世界の人々に喜び、幸せ、満足を届ける会社である」というお話から講座をスタート。
「なぜ服を着るのか?」と普段何気なく着ている「服」の役割や、突然全ての生活を奪われ難民となった人々が必要とするものは何かを伝え、服の必要性ついて考えるきっかけを投げかけます。

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難民の実情を伝える写真や、届けた服を着て笑顔を見せる人々の映像の紹介では、この活動で人々が元気になるという真実がみんなの心に届けられました。

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ユニクロの各店舗に設置された服の回収ボックスのことや、学校や自治体との協力など、服を集めるために行ってきたことを具体的に紹介される吉田さん。たくさんの数が必要であるにもかかわらず子供服が集まらない実情をもとに、それを解決するアイディアを問いかける双方向のコミュニケーションで、「自分たちにできることは何だろう」と、生徒たちが自分事として考える雰囲気が高まっていきました。

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質疑応答では、「服を送る国は指定できるんですか?」「どの国でも同じやり方で活動しているんでしょうか?」「現地にはユニクロが直接届けに行っているんですか?」といった直接的な質問が多く、それだけ身近なテーマであることが浮き彫りになりました。

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この話を受けてのバラザでは、各グループで服を集めるためのプランを考えていきます。たまがわ会議実行委員長から、「いちばん多くの賛同を集めたプラン」を学校で実施すること、寸劇などより伝わる表現でプレゼンテーションすることが告げられると、すぐに話し合いがはじまりました。

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回収ボックスに入れる写真をインスタグラムにアップする様子を寸劇で発表するグループ、Tシャツ形の回収ボックスの模型つくったり、ボックスに服が入るたびに地球が彩られていく工夫を発案するグループ、プロジェクトのメッセージを伝える等身大のCMを表現するグループなど、さまざまなプランが勢ぞろい。

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投票の結果、「服を福に変える」というコンセプトで、服を送る人と受け取る人のコミュニケーションを提案したグループが、最もよいプランに選ばれました。
最終的には、各グループそれぞれによいところがあり、どれも実現を目指すことになりました。

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2日目のたまがわ会議の振り返りでは、この日の活動は、理念となる“IDEALS”(国際理解、民主主義性、環境への理解、冒険心、リーダーシップ、奉仕の精神)の何に当てはまっていたのかを発表。
どのグループも、理念どおりの活動ができた手応えをしっかりつかみ取っていました。

Lecturer Profile
吉田邦明
Kuniaki Yoshida
株式会社ファーストリテイリング ユニクロミーナ町田店店長。 ユニクロが展開する、難民に服を届ける活動「届けよう、服の力」プロジェクトについて、学校などを中心に講演活動を行っている。