『第2回関東・甲信越静地区 スーパーグローバルハイスクール課題研究発表会』が開催され、関東・甲信越地方と静岡のSGH指定校22校の生徒たちが、グローバルな社会・ビジネスの課題に取り組んだ研究の成果を発表しました。
開会式には各校の参加者約360名が集合。会場である立教大学の講堂は、これからはじまる成果発表への高揚感と緊張感、学びへの熱気で溢れていました。
発表はプレゼンテーションとポスターセッションで行われ、玉川学園からは、「グローバル・スタディーズ」の授業を受けた高校1年、2年の生徒6名が参加。それぞれのテーマで研究してきた成果を伝えました。
まず行われたプレゼンテーションでは高校1年の生徒が、「イランとサウジアラビアの関係性と、その中東における意味」と題したレポートを英語で発表。
政治や宗教など現在の中東情勢を読み解き、独自の考察を述べる充実した内容に加え、確かなスピーチ力と堂々とした態度、そして強い熱意で聴衆を圧倒。
プレゼンテーション後に行われた立教大学の教員の方々との質疑応答でも、自分の考えをしっかりと伝え、意見を交換しながらよりよい研究に向けた課題点を確認していました。
プレゼンテーションによる発表が終わると、ポスターセッションを行う生徒たちが準備をはじめます。
玉川学園の生徒は、フェアトレード、医療技術、難民問題、英語教育、環境問題と多岐にわたるテーマで発表。3名が日本語で、2名が英語で伝えました。
「私は昨年度から、どのような教育を行えばフェアトレードの知名度が上がるのかについて研究をしてきました」。
高校でフェアトレードの授業を実施することを前提に研究を進めている生徒は、話を聞きに来た他校の生徒や来場者に向けて想いを込めて伝えます。
来年度に留学を控えた高校1年の生徒は、高校生が国際会議に参加する意義という視点で英語教育についての見解を展開。訪れたネイティブの教員とも流暢な英語でディスカッションを楽しんでいました。
相互にプレゼンを聞き、意見交換をしながら積極的に新しい知見を吸収していく生徒たち。 同じテーマでも切り口の違う研究発表に触れて新たな観点を得たり、学校環境のことなど研究以外にも情報交換したり、たくさんのことに気づいていました。
全ての研究発表が終了すると、全体講評と表彰式のため、参加者は再び講堂に集合します。
表彰式では、英語でプレゼンテーションした28組の生徒の中から見事に金賞を受賞した玉川学園の生徒に賞状が贈られました。
「高校1年生でまだ未熟なところがあるので、来年に向けてさらに研究を深めていきたい」という受賞のスピーチは、会場に驚きと感嘆の声をどよめかせました。
日頃の授業で取り組んだ成果を発表し、他校の生徒や大学教員など多くの人からフィードバックを受けた経験は、生徒たちにとって、次の探求を推進する大きな力となりました。
クリスマスのイルミネーションがきらめく校舎を後にする生徒たちの表情は、やり遂げた達成感、研究が認められたことの自信でいっそう輝いていました。