生徒が主体となり、国際社会で活躍するための力を磨くワークショップやディスカッションを実施するたまがわ会議。今年は”Act today, change tomorrow”というテーマで3日間にわたって開催されました。
今年の目標のひとつである他校生徒の参加も、SGH指定校の法政大学女子高校の生徒が呼びかけに応じ、実現しました。
初日に、自然の中で仲間との協力を学ぶTAP、各国の大使として議論する模擬国連を開催したまがわ会議。
2日目となる今日は、ゲストスピーカーの講話と、それをもとにグループで話し合いをする“バラザ”を、午前・午後の2回行いました。
1回目、午前中のゲストスピーカーは、NPO法人ミレニアム・プロミス・ジャパンの鈴木りえ子さん。ご自身が理事長を務められている団体の活動についてお話しいただきました。
「国連ミレニアム宣言」をもとにまとめられた貧困や飢餓の撲滅などを目指す“ミレニアム開発目標“と、それを達成するためのミレニアム・プロミス・ジャパンの活動を紹介。どのような達成があり、どのような課題が残されたか、世界の貧困や教育格差、男女差別、紛争といった問題について、エネルギッシュに伝えていただきました。
現地での活動を収めた映像や、ユーモアを交えてのご自身の経験、赤道地点でのできごとやマラウィ共和国のタクシー運転手との会話など、次々に伝えられる現地のエピソードに、生徒たちはどんどん惹きつけられていきました。
「一番印象に残った国はどこですか?」「同じ国を再訪したときどんな変化がありましたか?」。お話を聞いた生徒たちは熱心に質問。鈴木さんもとても気さくに、その時の状況を交えながら答えていらっしゃいました。
講義の後はバラザを行いました。6つのグループに分かれ、話を聞いて“感じたこと・学んだこと”と“自分たちにできること”をディスカッションし、模造紙にまとめていきます。
「先進国の人がどう援助するかもっと考える必要があると思う」「教育が差別や貧困の原因だと思うから、まずは就学率をあげるのが大切じゃないかな」「メディアをうのみにせず、自分で実際に経験して伝えていきたい」。
さまざまな意見やアイディアで、模造紙はどんどんと埋まっていきました。グループごとに観点やまとめ方に個性があり、それぞれの意見をよく表していました。
鈴木さんも各グループを回って、「まだ聞き足りないこと、今話し合ってみて改めて聞きたいことはある?」と声を掛け、生徒たちのディスカッションを熱心にサポートされました。
最後はグループごとに発表。みんなでまとめた意見やアイディアをしっかりと伝えました。
話を聞いて“感じる・学ぶ”だけではなく、そこから具体的に“自分たちに何ができるのか”を考えることは、今回のたまがわ会議のテーマ”Act today, change tomorrow”らしく、明日を変えるための最初の行動につながる大切な体験になりました。