今年最後のグローバルキャリア講座は、駒澤大学4年の岩井さん、近藤さん、吉田さんに、スタディツアーで訪れたカンボジアでの体験を報告していただきました。
3人は、駒澤大学文学部社会学科・坪井ゼミで学ぶ大学生。昨年9月1日から1週間にわたって実施された、プノンペン大学や孤児院での交流、途上国であるカンボジアの現状を知るスタディツアーでの体験を話していただきました。
「普通の大学生のひとつの体験として、気楽に聞いてください」といってスタートしたお話は、はじめて訪れた国で感じたことを等身大のことばで伝える、同世代としての親近感がたっぷり。
話の節目に「カンボジアクイズ」というタイトルで質問を交えるなど、みんなが興味を持って聞けるような工夫があり、楽しい雰囲気の中講座が進んでいきました。
プノンペン大では、カンボジアの学生たちの学習時間の多さや「貧困から脱却するために学ぶ」ということを知り、「はっきりした目的なく大学に入った自分が学ぶ意味をあらためて考えた」という日本の現役大学生としての率直な意見が印象的でした。
途上国であるカンボジアの状況については、現地の発展に貢献するために胡椒の生産販売会社を起こした日本人経営者との話や、昔ながらの人々の暮らし、高級車やWifiの普及など急速に開発の進む高級居住区の様子もレポート。
カンボジアの人々が日本に敬意を持ってくれていることを知り、日本とカンボジアの関係性を実感したことなど、現地に行ったからこそ感じ取ることのできたことがたくさんあると、それぞれに伝えました。
「情報としては知っていることでも現地に行って自分の目で見る、その空気に触れることで、情報はより鮮明な事実となる。まさに百聞は一見に如かずです」と伝えることばには、本当にそれが大事だと実感した想いが込もっていました。
最後の質疑応答では、「普段はどんな勉強をしているんですか?」「実際に行って事前に聞いていたのと違ったことはどんなことですか?」などの質問が次々にあがり、自分たちに近い大学生の話は大きな刺激になっていました。
最後に伝えられた「自分や日本を知るために外に出よう!」という大学生たちからのメッセージは、グローバルな視点を学ぶ生徒たちにとって心から共感できるものでした。
今回は、講義をした3人と同じゼミの大学生も講座を見学。仲間の発表とそれに聞き入る高校生たちを温かく見守っていました。