グローバルキャリア講座の7回目は、9年生を対象に、地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)理事の内海旬子さんを講師に迎えて行われました。
冒頭、前日の10日に発表された「ノーベル平和賞」の話題から、以前内海さんがノーベル平和賞の候補として発表を待ったときの心情や様子を伝え、その後への興味をぐっと引きつけていました。
今回の講義のために、「これからグローバルな社会に出ていく生徒たちの参考になることは何だろう?」と考え、これまでのキャリアを振り返ったときに思い至ったのが、いい出会いと、自分自身で一生懸命に学んだこと、そしてNGOの活動。そこで、講義のタイトルを「出会い、学び、NGO」として、それぞれのエピソードや想いとともに、現在に至るまでの軌跡をお話しされました。
大学の講義でNGOを知り、はじめて行ったカンボジアでの経験が自分の視野を広げ、考えを大きく変えるきっかけになったこと、中でも異文化を肌で感じ取れたことは、その後どこに行っても変わらない自分の土台になったと伝える内海さん。気さくな語り口の中に、未知の環境に飛び込み、実体験から学んできた人としての揺るぎない存在感がありました。
最も長く深く関わった地雷廃絶キャンペーンについては、まず、実物大の地雷の模型を使って地雷の仕組みと、その手段や目的を解説。
生徒たちは、地雷がどれほど卑劣な兵器で、本当に廃絶しなければならない大きな問題であることを知ったと同時に、過去に例のない画期的な活動となった地雷廃絶キャンペーンの成り立ちと、それをなし得た人のつながりや、諦めずに続けることの力など、たくさんの気づきを内海さんの話から受け取っていました。
最後にふたつのメッセージとして、「Be Proactive!!-何かが起こる前に自分が行動すること」、そして、「いろいろなことに関心を向けること」の大切さを伝えました。
どうなるかわからない、失敗もするかもしれない、でもやらないよりやってみる方が楽しいし、関心を持つことが行動の原動力になると伝える内海さんのことばに、自ら行動する勇気をもらった生徒もたくさんいました。
講義の後、「何も知らないまま今日のお話を聞きましたが、内海さんの体験とNGOへの熱意を感じて、自分も隣にいた友人もNGOに参加してみたいと思いました」と熱心に伝える生徒に、内海さんも嬉しそうに応えていました。