イベント

体験を社会につなぐ“強い想い”

December 2, 2018

発展途上国について学ぶ海外研修プログラム「アフリカン・スタディーズ」の参加者を中心にした11年生6名の生徒が、町田市主催の「第12回 市民協働フェスティバル『まちカフェ!』」に出展。
『さぁ、一緒に。南アフリカへ! ~ホストタウン“南アフリカ共和国”応援PJT~』をテーマにして、南アフリカ共和国の文化に触れて親しめるブースを開設し、来場者にその魅力を伝えました。

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この企画の発端は今年の春。「アフリカン・スタディーズ」で南アフリカ共和国訪問を予定していた生徒3名が、学校の授業でホストタウンの話を聞いたことでした。

「町田市が2020年のオリンピックで南アフリカのホストタウンだったなんて知らなかった。せっかくつながりがあるのに、南アフリカに馴染みのある人が少ない・・・」と感じた3人は、「だったら自分たちで南アフリカの魅力を町田市の人に伝えよう!」と思い立ち、さっそく行動を開始します。

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どのように伝えていくかを模索する中で見つけた、市民活動を盛り上げ魅力や活力を高めていくための町田市の取り組み「まちだ〇ごと大作戦18-20」の支援を受けながら、企画の実現に向けて動き出しました。

10月末に、「まちだ〇ごと大作戦18-20」が認定した“チャレンジ事業”として、町田市の団体が参加型企画や活動展示を行う「まちカフェ!」に出展が決まり、南アフリカの魅力を町田市の人々に伝えるチャンスを手にします。
そこから生徒たちは約1ヶ月という短期間で準備をしてこの日を迎えました。

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朝10時。「まちカフェ!」のスタートとともに、生徒たちのブースには続々と来場者が集まります。

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異文化を感じる非日常な空間をコンセプトにしたブースでは、南アフリカの国旗の色を使ったミサンガと缶バッチづくりのワークショップと、伝統的な民族衣装の試着体験を実施。体験者には、地元の洋菓子店と共同制作した、南アフリカ特産のルイボスティー入りの特製マドレーヌをプレゼント。

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小さな子どもたちから80代まで、さまざまな年代のみなさんが訪れ、南アフリカの文化・伝統を体感し楽しみました。

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「現地での生活は大丈夫だったの?」「行ってみて気持ちの変化はありましたか?」。南アフリカでの体験について、来場者から質問も受ける場面もありました。
現地でのエピソードを交えながら感じたことや想いを笑顔で伝える生徒たち。その様子にすっかり引き込まれた来場者のみなさんとの会話も、おおいに弾んでいました。

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午後4時、大盛況のうちにイベントが終了。途切れることなくたくさんの来場者で賑わった生徒たちのブースは、終始笑い声が溢れていました。

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「南アフリカに興味のなかった人やネガティブなイメージを持っていた人も、話していくうちに興味を持ってくれたり、自分の子どもも行かせたいと言ってくれたり。南アフリカへの捉え方が変わっていたので嬉しかったです」

「思っていたよりたくさんの方々に来ていただいたのですが、町田市が南アフリカのホストタウンだと知っている人はいませんでした。でも、今回きちんと知ってもらうことができたし、こうやって少しずつでも伝えていきたいと思います」

生徒たちは、行動したことの成果を噛みしめながら、“もっとたくさんの人たちに知ってもらいたい”というさらなる目標を見据えていました。

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「自分たちで1から企画をつくって、直前まで準備をしていました。壁にぶつかっても打開策を模索し、実現するために前向きに行動する姿勢がありました。お菓子づくりも難航していましたが、学校の近くにある洋菓子店に直接交渉に行き、とてもおいしいお菓子を仕上げましたね」とおっしゃる当日まで活動をサポートされてきた先生。生徒たちの主体的な姿勢に感心されていました。

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「南アフリカの魅力をホストタウンである町田の人々に伝えたい」。そんな想いを行動に変えて、試行錯誤しながら実現させたこの日。生徒たちは来場者とのやり取りをとおして、自分自身の経験や想いが社会につながり広がっていくという体験を、またひとつ重ねました。

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