9月16日、17日の2日間で開催された「ペガサス祭」。生徒全員が参加して、個々の個性で彩り、新たなものを創造し、心を弾ませるという「環・彩・創・舞(かん・さい・そう・ぶ)」のテーマのもと、さまざまな展示が行われました。
カラフルな看板が出迎えるスーパーグローバルハイスクール(SGH)の展示スペースでは、「グローバルキャリア講座」「模擬国連」「ラウンドスクエア」といった取り組みごとにエリアを分け、それぞれの活動を紹介。
各エリアに設置されたパネルには、写真やレポートで色鮮やかに描き出した、生徒たちの“学びの軌跡”がぎっしりと並びます。
その他にも、難民キャンプのジオラマ模型や、難民に届ける服を回収するためのダンボール箱も配置。世界の現実に目を向けてみることの大切さや、すぐに行動できることがあることを訴えかけるような展示に、来場者はしばし足を止めて見入っていました。
また、生徒たちは来場者に積極的に話しかけて、展示の内容を、活動の過程で自分自身で感じたことや気づいたこととともに説明。
「人権の話を聞き、“障がい者”ということばに先入観があると感じました。僕たちと同じ人間なのに、体の一部が動かないだけでそう呼ばれてしまう。このことばには勝手な想像が含まれていると思いました」。
普段何気なく見ているもの、使うことばに隠された差別的な表現を知った生徒は、これからどのように向き合っていきたいのかを熱心に語ります。
「貧しい生活をしている人々は悲しいと思っていました。でも、現地に行ってみると、そこにいる人たちは笑顔で過ごしていました。その時、自分たちは先進国の視点だけから彼らのことを見ているんだと気づきました」。
実際にアフリカを訪れた生徒は、現地で実感した想いをていねいに伝えました。
“知っていると思っていた世界が、実はそうではなかった―”
いつの間にか“先入観”という色眼鏡をとおして世界を見ていたことに気づいた生徒たちは、先入観を捨てた先で知った本当の世界と、これからの関わりを自分なりの表現で届けました。
「本当の世界の姿をひとりでも多くの人に伝えたい。そして、1日でも、ひとりでも笑顔が増える社会になるように貢献したい」
この日、世界に向かって放たれた生徒たちのまっすぐな想いは、色とりどりにきらめいていました。