アフリカン・スタディーズ

アフリカの現実を知り、高まった海外支援への熱意

July 22, 2017

「アフリカン・スタディーズ」は、現地訪問をとおしてアフリカの貧困や人権について体験的に学ぶ研修プログラム。
今年は高校1年生、2年生の17名が参加して、7月22から30日の9日間でボツワナ共和国と南アフリカ共和国を訪れました。

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初日はボツワナの野生動物保護区で、シロサイやチーター、シマウマなどさまざまな野生動物の姿に触れ、アフリカの大自然を味わいました。

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2日目は玉川学園の提携校であるマルアプラ校を訪問。

英語で授業に参加したあと、現地の学生たちと交流しながら社会奉仕活動を体験。
だんだんとアフリカの文化や雰囲気に慣れていきました。

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翌日はJICAボツワナ支所で研修が行われました。支所の職員からJICAの活動について講義を受け、質疑応答では積極的に質問をするなど、とても活発に関わっていきます。

現場で働く方の生の声を聞き、グローバルに働くことや海外支援の仕事について具体的なイメージを得た生徒たちは、将来の選択肢のひとつとしての手がかりを捉えていました。

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後半は南アフリカ共和国に移動して体験を重ねていきます。
最初に訪問したケープタウンにあるセイント・サイプリアン高校で、自分たちの学校・玉川学園のある町田市を紹介するプレゼンテーションを行いました。

日本を出発する前から準備して練習も積んできたプレゼンテーションは、現地の高校生たちにも興味を持って迎えられ、国の文化や価値観についての意見交換をとおして大いに交流。
日本に暮らす自分たちの生活や日々の活動を振り返ることにもつながっていました。

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セイント・サイプリアン高校を後にした生徒たちは、南アフリカのアパルトヘイトについて学ぶためロベン島に向かいます。

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南アフリカ初の黒人大統領ネルソン・マンデラ氏が投獄されていた牢屋や施設を見学し、アパルトヘイトについての講義を受け、当時の人々の苦しみに想いを馳せます。

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その後、アパルトヘイト時代の隔離政策で有色人種が強制的に住まわされた居住区のタウンシップを訪問。異臭が漂う未舗装の道路を歩きながら、現在もまだ残る当時の暮らしを目の当たりにします。

アパルトヘイト政策が終わり、経済発展がさかんに叫ばれる一方で、国民の半数以上がタウンシップに居住せざるを得ないほどの貧困をはじめ、治安維持、シングルマザー、エイズなど、南アフリカにはまだ多くの問題が山積しています。
生徒たちは、そんな南アフリカの現実に触れて大きなショックを受けつつも、“将来、自分にできることは何か”を考え、海外支援への想いを強くしました。

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最後に、ボルダーズビーチを見学し、アフリカ最南端のケープポイントと喜望峰を訪問。
さまざまな想いを共有しながら一緒に学んだ仲間たちとの9日間に思いを馳せながら、プログラムを締めくくりました。

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アフリカが抱える問題を強く実感したことで、海外支援の意義を理解し、その分野で働く熱意を高めた今回の研修。
ハードスケジュールを終えて帰国の途につく生徒たちの表情は、安堵とともに確かな自信に満ち、より広い視野と成長を手に入れたことを証していました。